昨日は自主休講して、『森山大道展』@東京都写真美術館

写真の展示って、実はほとんど行ったことがなくて。撮るのは好きなんだけどね。『紫禁城展』以来、写美にはまっちゃったので、森山大道さんの名前も知らなかったのに、行ってきちゃいました。

展示は2部構成。「レトロスペクティヴ 1965−2005」と「ハワイ」。
レトロスペクティヴの方が好き。時代時代のなんでもない日常や、世相を反映させる1枚がたくさんあった。

蒲田のアベックや、ミニスカートを履いた女の子、新宿、ベトナム戦争のテレビ画面
そうかと思えば、きれいな太陽の光が印象的な風景、ねこ、花

これらすべては、森山氏にとって『等価』なのだという。一見相対するものだけれど、それを『等価』だと言い切れてしまう森山氏が、ものすごくかっこいいおじさんに見える。


新宿にスポットをあてたコーナーが、最も印象的だった。私自身、この街で生まれ育っているからっていうのもある。自分の街が、どうやって写るのかって、とても気になる。
森山氏曰く、新宿は「ピリピリするところ」なのだという。
たしかに、レンズの中の新宿は、ものすごくイヤらしく見えたし、それはまるで人間そのものを体現しているみたいにイヤらしくて、だからキラキラして見えた。


浦沢マンガみたいな、「他人事ではないなにか」を髣髴とさせる展示だった。自分の日常が1コマ1コマ切り取られてるみたいな、それでいて夢の中にいるみたいな。なんだろう、とてもサイケデリックだった。引き込まれる瞬間が、何度もあった。

ポストカードを数枚と、かわいいノートがあったのでそれを買って帰る。