浮気の立ち位置

幼なじみの友人・ミホ(仮名)に会った。私たちは幼稚園の頃からの友人で、報告をしたいことがあるといつも決まって連絡を取り合う。

ミホは今、元ホスト(年下)と付き合っている。そして、付き合いだして4ヶ月、まだ体の関係がないのだという。なんとこの彼氏、童貞なのだ。
2ヶ月前、「歌舞伎町でホストやってる人と付き合ってる」なんて言うから、『そっか、それはいいけど遊ばれないようにね』なんて言ってしまったが、体の繋がりがないプラトニックな関係だから、遊ぶもなにもないみたいだ。
向こうはミホのことを本気で愛しているらしく、その為にホストも辞めたのだという。
大事な友達だから最初は心配だったけれど、万事うまくいっているそうで、安心している。

ミホは彼氏とうまくいってる。でも、ミホは浮気をしている。体だけの、浮気。

彼氏は童貞でも、ミホはもっと昔に男性の体を知っている。

「これっていいと思う?」ミホが聞く。

『いいとおもう』私が言う。



いいと思う、んだ。「いい=良い」ではなく、特に問題ではないという意味で。
浮気って絶対にいけないことだ、と思う人だっていると思う。それはそれでいいんだ。

女性って、男性より性欲があるんじゃないかなって思う時がある。
そして、それを男性は分かってないんじゃないかなって思う時がある。

付き合ってたら、ムラムラするじゃない。やりたいって思うじゃない。
でも、それができないんなら、他に求めちゃうのだって頷けるよ。


好きな人とじゃなきゃ気持ちよくない?そんなの幻想だ。
うまい人がやれば何だってきもちいんだ、そんなもんなんだ。
ただ満たされればいいだけの時だって、あるんだ。



ミホにとって、浮気相手はただの体を満たしてくれるだけの男性で、好きなのは彼氏ただ1人なのだという。
心と体が表裏一体ではない状態って、つくづく不思議だ。

ときどき、元彼Tとはなんで末期状態だったのに耐えられたのかな、と思う時がある。
いろんな要素があるけれど、えっちが上手かったのも理由の1つだったと思う。
体の相性がいいのも、付き合っていく上で重要だと思う。いろんな意味で繋がるのはだいじだもん。