<土曜日>
バイトに遅刻した。仕事でカバーするしかない。

夜中、YSから電話。YSと電話しだすと3時間は当たり前。電話料金が恐すぎる。
予想通り朝方になり、ちょっと突っ込んだ話題になった。
私がYSにドキドキすることはないのか?と質問され、正直な答えを言った。

こんなに一緒にいて楽しくて、いつ好きになってもおかしくない。
実際、鍋のあと彼氏んちいったけど、それほど楽しくなかった。
でもすきになれないのは、YSにドキドキしないからだ。と。

私はまたYSを傷つけた。あれだけ好きだと言ってくれているYSにとって、それでもドキドキしないという一言は、相当キツかったと思う。だから言いたくなかった。もっと胸の中に閉まっておけばよかった。私のばか。ばかばかばかばか!
「出直してくる。これからも大好きだけど、もう好きとか言わないから安心して。」と言われ、なんだかとても寂しかった。シュンとした。

YSを異性として見ていないわけではない。本当に、付き合ってしまってもおかしくない相手だ。でも、私には彼氏がいて、彼氏のことを嫌いになるなんてありえなくって、別れるってこともありえない。

核心に触れずに、バカみたいに笑って過ごすYSとの時間が、大切だった。でも、それは同時にYSを傷つけていた。
私はまた、大切な異性を失うのだろうか。YYみたいに、また私の前からいなくなっちゃうのかな。それだけは嫌だった。
YSは私の気持ちを分かってくれていて、「大丈夫、もう遊ばないとかそういうことは絶対無い」と言ってくれた。なんで私が励まされているのだろう。おかしな話だ。

こんな時ほど人を大事に扱っているかがわかる。私は友人を平気で傷つける最悪に無邪気な人間なんだと思った。最低だ。どうすればいい。

電話を切り、床に着く。私は、YSの気持ちに、揺れはじめているのだろうか。