眠れない。
部屋の窓を開けて、煙草を吸う。

欠けた月と明るくなり始めた空
春の終わりを告げる涼しいけど少しだけあたたかい、6月の風
どこからか漂う洗剤の香り
全てが私を落ち着かせる。

フィルターぎりぎりまで味わうのが、癖。

『ぎりぎりまで煙草を吸う奴は、浮気性じゃないらしい』と貴方は教えてくれたけど、どうやらそれは嘘だったね。

この想いは、もうどうあがいたって届かない。
大切だったのに、壊れた。
もう1本吸ったら、寝よう。おやすみ